2011年6月24日金曜日

    バーテンダーズ・マガジン



バーテンダーズ・マガジンに目を通していると・・・


さすがプロ・技術者はこうでなくてはと思いました・・・


私もカクテルの思いは同じです・・・


記事の一部を紹介します・なかなか本心をついてます・・・


お客の側から・・・


初めて入るバーは客もバーテンダーも緊張する・・・


客の側はカウンターバーか・接客女性のいるバーか・・・
なじみ客ばかりのバーか・気難しいバーか・・・


高級すぎて恥をかかないか・客筋のわるい店でないだろうか・・・
などと警戒する・・・


いちばん心配は値段だ・・・
二杯飲んで四千円でおさまればいいが・・・


第一価格明記のメニューはあるだろうか・・・


その不安をかかえて重いドアを押す・・・



初めて来た男一人客には店も緊張するだろう・・・
身なりは普通でも中身まではわからない・・・


バーというものを知っているだろうか・・・
ビールは置いてないが大丈夫だろうか・・・


勘定のときチャジーでもめないだろうか・・・
誰も知らないような酒を注文しないだろうか・・・
面倒をおこす人ではないだろうな・・・


客は勇気を出して入ったのだから早く店の様子を・・・
知って落ち着きたい・・・


店は安心できる客であることを早く知りたい・・・


それには注文して出たものを飲むことに尽きる・・・


客は注文通りの酒が出てきたことに安心し・・・


ようやく両者が一息ついておちつく・・・
世間話をするならその後だ・・・



最初の一杯は無難なものにしてバーテンダーを・・・
安心させる挨拶がわりだ・・・

私の場合はジントニックだ・・・

しかしジントニックは単純なだけにバーテンダーに・・・
いろいろな流儀があってそれを見る楽しみもある・・・

作っている間は黙って見ている声をかけると・・・
気が散るはずだ慣れているものをあえて・・・
緊張して作ってもらう・それゆえバーテンダーの・・・
正面に座る・初めて来てそうする人はあまりいないだろうから・・・
バーテンダーは緊張する・・・
緊張させるのが美味しいカクテルを飲むコツだ・・・


じっと見られても平然といつも通りの仕事ができるのは・・・
コンペティションの舞台で胆力がついているはずだ・・・

「お待たせしました」

私は癖で必ずグラスを高く上げてしばし眺めそれから飲む・・・

ツイー・・・おいしいですね・・・

「ありがとうございます」

初対面に緊張した男同士がお互いを認め合った瞬間だ・・・

だから酒はいいそしてバーの時間が始まる・・・

エッセイスト・大田和彦(参考)

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