2011年6月29日水曜日

白い婦人(ダム・ブランシュ)

フランスには「ダム・ブランシュ(白い婦人)・・・
という怪談がある・・・


真っ暗な夜道を一人で運転しながらふっと・・・
バックミラーを見ると白いドレスの女が・・・
後部座席に座っていて~という怪談だ・・・


地方によって多少の差はあるがだいたいは・・・
不吉な話である・・・


ところが一部地域に全く異なる白い婦人がいた・・・
ボルドー市の北ワインで有名なメドック地方の入り口・・・


ここでは不吉どころかワイン畑を守る豊穣の女神で・・・
ダム・ブランシュという白ワインまである・・・


しかも由来となった伝説を聞いて二度驚いた・・・


その昔あるフランス人騎士が十字軍に参加・・・
遠征先でムーア人女性と恋に落ちて結婚し・・・
彼女を連れてお城に帰ってきた・・・


白いドレスが映える美しい女性で・・・
二人はしばし幸せに暮らした・・・


ところが騎士はまた十字軍に出発・・・
今度は戦死してしまう・・・


異国の地に残された女性は来る日も来る日も・・・
愛する夫を待ちながら悲嘆にくれ白いドレスで・・・
ワイン畑を徘徊するようになった・・・

そして人々はワイン畑の守り神と・・・
あがめるようになったというのだ・・・

伝説が真実かどうかは別としても・・・
悲しくも美しい物語である・・・

随想 山本三春「ダム・フランシュ」より

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